「覗く2頭。死が迫る認識はない。」と題し書き始めましたが、またまた停滞してしまう。
なんでかって・・・。
それは、ヒグマの動きが非常に危険でその情報収集や行動パターンを共に現地に入っている仲間と共有したりすることに多くの時間をかけていたからです。

つまりこの記事『歩んできた道を失ったヒグマ。そのヒグマが残した足跡の先には・・・』の続報です。
ちなみにこの記事、後編のついてアップロードしてから24時間で1000名を超える購読がありました!

ヒグマの現状としても氷山の一角とも言える事例ですが、多くの方の心に届いて何よりです。

さてさて、今回の記事は、「覗く2頭。死が迫る認識はない。【前編】」の続編。
どうぞ続きをご覧ください。

何キロも続く林を共にゆく

基本ドライブは、「海→山→海」っていう流れになるんです。
もちろんこの日もそんなドライブをしていました。

こんなドライブをしていると、出会うのは人間よりも野生動物が圧倒的に多いわけで。

もちろんこの日もドライブの途中から仲間が加わった。2頭のメスのエゾシカ。
車を走らせていると50mくらい先に藪から姿を現した。
そんな2頭は、私の車を遠くから見ていた。
と言うより、「危害を加える恐れのあるものか?」とを見定めていたのだろう。

もちろん驚かしたりはするつもりはないが、進路方向に佇む2頭。
少しずつ車を進めると、彼女らは体の向きを変えゆっくり歩みを進めていった。

10分くらいだろうか。
そんな時間を2頭と1台の車が共に過ごした。

何の拍子だったのかはわからない。
ゆっくり歩くのが嫌になったのかな?
先に1頭のエゾシカが急に走り出した。
そして、あとを追うようにもう1頭のエゾシカも走った。

なんも焦る用事もなかった私は、変わらずゆっくり進んだ。

みるみるとエゾシカとの距離は広がる。

そして姿が見えなくなった。

10分という短い時間ではあるが、同じ野生動物を長い時間観察し続けると言うのはそう容易ではない。
だからこそ心のどこかで「行っちゃった」という寂しさすら抱くのである。

また会えたら良いけどな

エゾシカとはぐれてさらに10分くらいが過ぎた。
道中何が出てくるかわからない林道は、スピードを出せない。

ガタガタな道をとろとろ進む。
進んだ先は線路が出てくる。

踏切の前に着いた。
電車は来ていない。

左右を確認し進んだところ、草がガサガサと動いた。
あの2頭のエゾシカだった。
特徴的な斑があったからすぐにわかった。

踏切を越え車止めがあるところまで車を移動し、線路のところまで戻った。
線路は危ない。
電車との接触事故を招きかねない。
「移動していて」と思ったがその願いは叶わず、線路脇でじっとしていた。

「早くしないと電車が来るよ〜」そんな気持ちでエゾシカを見ていた。
時折、声をかけるもずっと動かない。
普通なら逃げていくのに。

だけどエゾシカは線路が好き

人間もそうだが、好きなものが目の前にあるとき、行動がどうなるか?
釘付けになったり、注意散漫になったり。
警戒心の強い野生動物、人間よりも優れた感覚を有する野生動物であっても、目の前に好きなものがある場合は、その優れた感覚も鈍ってしまう。

エゾシカは線路を求めることがある。
それはなぜか?
レールに含まれている鉄成分を求めるからだ。
自然界にそう鉄分を補給できるようなものはない。
だからこそ、レールにエゾシカが寄って来てしまうのは、研究の結果出ているそうだ。

「仕方ないか」とおもっているところに、”カンカンカン”と乾いた音色が響いた。
電車が来る。
その音を聞いてもエゾシカは気にする様子もない。
ついに電車の姿が見えた。

私は線路、踏切から離れた。

警笛が鳴る。
その警笛は、どんどん音が大きくなって来る。
それは、エゾシカが線路上に居座っていることを意味する。
もう私の視界からはエゾシカを捉えきれない。
まだ、警笛がなり続ける。

電車は踏切を過ぎ、警笛をならしたまま過ぎて行った。

念のため確認するために覗いて見た。

すると同じようにこちらを覗く2頭のエゾシカ。

「危ないことするな」
そんなふうに思ったが、野生動物の世界に「電車との接触が危険」という認識はないであろう。

ならば、人間が頭を悩ませ、野生動物を守る術を見出していかないのであろう。
利益に繋がらないかもしれない。
しかし、野生動物への畏敬の念の低下が問題視されるような事案が多く発生する今、人間が頭を悩ませ、野生動物を守る術を見出す姿勢が野生動物に見せるべき人間の姿ではなかろうか?

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