北海道の東部(以下、道東)は、人間の存在がホントちっぽけに感じてしまうくらいの大自然が広がっていて。
何度も訪れている場所ですが、その都度違う感情を抱かせてくれる場所です。

今回は、そんな大自然に囲まれた場所でのお話を。
タイトルにもあるように「世界自然遺産知床や野付半島、北方領土が見える場所で」ということなので、このどのポイントでもないのです。

とある海辺を歩いていたら1頭のキタキツネと合流しました。
私からすると向こうから歩いてくるキタキツネ。
キタキツネからすると向こうから歩いてくる人。

すれ違って数歩歩いたところで振り返ると、キタキツネも振り返りこちらを見ていた。

カメラは持っていたけど、ただ海のそばを歩きたかっただけ。
また前を向いて歩き出す。
すると、後ろからキタキツネがついてくるのが分かった。

「餌をねだるのかな」少し寂しい気持ちにな理、立ち止まりまた振り返る。
少し様子が違う。変に近づいてくることもなく、一定の距離を保っている。
「餌じゃないのかもしれない」
そんな気持ちになった。
また前を向き歩き出すとキタキツネも着いてくる。
追い抜くこともなく。近づくことも無く。

しばらく、私は先を歩く格好になった。
これはこれで新鮮だった。

波の音でキタキツネの歩く音は聞こえない。
だけど「着いてきているはず」と思うようになっていた。
振り返ろうと思ったけれど、あまのじゃくな面が出てこの時は振り返らなかった。
そこからまたしばらく歩く。
雲行きがあやしくなってきたため少し休んでから引き返そうとすると、最初よりも離れた場所にキタキツネがいた。
写真を撮ろうと思ったが「少し遠いなぁ」と思い、カメラを覗くのをやめた。
キタキツネより奥には知床連山が見える。そして進んでいた方には野付半島が見える。

ありきたりだか「自然って良いな」なんて思いつつ、海を見ながら休めるよう海辺の岩に腰を掛けた。
遠く薄らと見える北方領土。
何度も何度も見てきた。
そして時には、日露中間ラインあたりまで船で行き、海洋生物などを見て心を躍らせた。
「シャチやクジラやワシたちなら自由に行き来できるのに」
そんな悲しい気持ちになっていると、さっきのキタキツネが私の少し前、海と私の間くらいにそっと佇んだ。
私と同じように海を眺めるような仕草をしている。
勝手に思っているだけだが、「遠くに見える自然が気になったのかな」って。

行けそうで行けない場所。
そして、その場所との間にも見えない境界線があるわけで。

そんなことまで思っていると、キタキツネからも「野生動物との距離感」を教えられた気がする。

近寄れるから近付いて良いわけじゃない。
見えない境界線があるのかなって。

「いつか超えられると良いな」という境界線もあれば、「超えてはならない境界線もあるな」と強く感じた出来事。

この時はじめてこのキタキツネを撮った。
だけどその距離感を嫌ったのか、数枚撮ると藪に消えていった。
野生動物は人間に媚びてはならない。
そして人間も、野生動物に対し安易な接近はしてはならないのだと。

「自然観」を持ったキタキツネに出会えて良かった。

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